以下はグレッグ・デルソからのコメント。こうしたコメントは他にもいくつかいただいた。:
この [The Skeptic's Dictionary(懐疑論者の辞典)] ですが、“The Skeptic's Encyclopedia (懐疑論者の事典)”とすべきじゃないでしょうか?辞典は項目や単語の意味を簡単に示すもので、意見や視点を与えるものじゃないです。
私は、この The Skeptic's Dictionary を事典とすべきだとは思いません。というのも、これは知識を総括したものじゃないし、知識を総括した中から生まれ出たものでもないからです。懐疑論の事典、というのも存在しうるでしょう。ですが、私が書いてきたものは、そうではありません。
いずれにしても、辞典がみんな字引きの体裁をとっているわけではありません。私の辞典は、ピエール・ベイルの“歴史・批判精神辞典”の精神にもとづいて書いたものです。こうしてオカルトや超自然現象、超常現象、疑似科学などのトピックをAからZまでにわけて、懐疑論の視点から考察したものです。
上のようなことを書くと、都合よく言い抜けしようとしてる、と思われるかもしれません。だけど、私は自分の書いたものは参考書だと思ってるし、あることがらについて、その意味を知るにはどこを当たればいいかを書いてわけのです。たしかに、正しい発音や語法については書いてません;だけど、これは字引き型式の辞典がすべきことでしょう。それに字引と違って、私がここで与えているのは一方的な見解ですし、参考文献にあげているのも一方的なものです。こうした特徴があるゆえ、事典とみなすことはできないでしょう。
ですから、私はより中身を正しく反映した名前へタイトルを変えたのです。これ以上正確にしようとすると、本とは何か、なんていう言葉の意味論に入ってしまうでしょう。もしかしたら事典とかハンドブックとかいう名前でよんでいたかもしれません。だけどこれは、いつも持ち歩くように書いたわけではないのです。もっともノートパソコンと大容量のハードディスクを持っていれば、それもできますけど。