レトロスペクティブ・ファルシフィケーション
retrospective falsification
レトロスペクティブ・ファルシフィケーションという用語は、D・H・ロークリフが提案したものである。人はありそうもない話を聞かされると、自分に都合のよい部分を強調して、都合の悪い部分は切り落としてしまう。このような脚色や改変がおこなわれると、歪曲された話が記憶の一部となり、そしてたとえありそうもない話であっても、人に確信を抱かせるようになる。ロークリフはこうした状況をさすのに、レトロスペクティブ・ファルシフィケーションという用語を提案したのだ。
この用語は心理学でも、偏執症者のプロセスを示すのに用いられている。偏執症者は過去の記憶の中から自分に都合のよい部分だけを思い出して、それらを自分の欲求に合うように改変するからである。
関連する項目:ロズウェル (Roswell)、心霊捜査 (psychic detectives)。
参考文献
Cameron, Norman and Joseph F. Rychlak. Personality Development and Psychopathology: A Dynamic Approach, 2nd edition (Houghton Mifflin College,1985)
Rawcliffe, Donovan Hilton, Illusions and Delusions of the Supernatural and the Occult; the Psychology of the Occult (New York: Dover Publications, 1959).
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