Robert Todd Carroll
SkepDic 日本語版
神 God
西洋の三大宗
教であるユダヤ教、キリスト教、イスラム教では、神は唯一の至高の存在で
あり、万物の創造主である。
神の意志がなければ、何物も存在し得ない。神は全智全能であり、最上の 善であり永遠の存在である。神にははじまりも終わりもない。世界とその構 成物は、神によって創造され、目的を与えられているのだ。人は神を 知り、愛し、敬い、仕え従うように創られたのである。神は物理的実体や肉 体を持たず、純粋に霊的な存在だが、父性的存在として捉えられている。人 は死後、神が示した計画をどれだけ満たしたかを裁かれる。神の意にそぐわ なかった者や罪人は、永遠に罰せられる。神の意を満たした者は、永遠に賞 せられる。賞罰の実体については議論が紛糾しているが、神の意に従う者が 賞せられ、そうでない者が罰せられるという点では、意見は一致している。
神は古代の家父長制家族構造における父の姿で描かれる。神は家族の守護 者でもあり、支配者でもある。命令には従わねばならないのだ。
キリスト教徒にとって、ナザレのイエスは神が人間の姿で現れたものと考 えられている。キリスト教徒のほとんどにとって、これはイエスが神であり、 同時に人間でもあるということを意味している。この教理は顕現として知ら れており、信仰上の神秘と考えられている。というのも、神であり人 でもある存在というのは、人間には理解し難いためである。理由づけや論理 では、こうした信仰の真実性を示すことはできない；信仰することが、その 基礎となっていなければならないのだ。
神は命令を発し、その命令は道徳の基礎となっている。善人になるという ことは、神の命に従うことである。神が人を殺すなと命じれば、殺人は明ら かに道徳的に正当化できないのだ。しかし、神は至高の善なるがゆえに、神 が何らかの邪悪な命令を発するのではないかと心配する必要はないのである。 神の天性が、それを禁じているのだ。
多くの人にとって、神を信仰することは、もし神がいなければ、どれほど 悪いこともしたい放題になる、と信じるのと同じことである。つまり、殺す な盗むなと神に命じられて、そのとおり心がけているにすぎないようだ。高 いところから人生をどう生きるべきか命令されていなければ、人生は無意味 なものになるようだ。ただ命令に盲従するだけの人生に、どんな意味がある だろうか？盲従することがどれだけ邪悪な結果を生むか、私たちは歴史の上 で何度も見てきているので、こうした見解には到底納得できないのだ。
関連する項目：無神論 atheism、オッカムの剃刀 Occam's razor 、奇跡 miracles。
参考文献
読者のコメント
- Postive Atheism
- The Atheism Web
- Welcome to alt.atheism!
- The Secular Web
- The Atheist Alliance
- Natural Theology Internet Encyclopedia of Philosophy
- Religious Atheism
- An Atheist's Homepage ?Adrian Barnett?
- Western Philosophical Concepts of God - Internet Encyclopedia of Philosophy
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glossolalia