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Robert Todd Carroll

SkepDic 日本語版
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恣意的な開始 / 恣意的な終了
optional starting / optional stopping

超能力をテストするとき、被験者はテストのはじまりと終わりをいつにす るか、好きなように決めることができる。たとえば、トランプの数字や絵柄 などを超能力で読み取る実験を行う場合、被験者は何度か予行演習をする。 練習での反応は記録されるが、そこで良い結果が出た場合(つまり十分に超 能力が働いて、良い波動が感じられた場合)、その練習での反応を実験に組 み込んでしまうのである。調子が悪い場合はデータは破棄される。これと同 様に、超能力がうまく働いて数字や絵柄を当てつづけていても、はずれが出 はじめたら被験者は止めてもよいことになっている。

合理的に超能力をテストしようとするなら、テストはどこから開始してど こで終了するか、あらかじめやり方を決めておくべきである。たとえば、限 られた練習で当たりを連発したあと、被験者がそれを練習でなく本番として カウントしてくれと言いだしたらどうするのか。そして本番ではずしてばか りだったあとで、「これまでは練習で、本番はこれからだ」、などと言い出 したらどうするのか、考えてみたらいい。

この現象は、サイの実験におけるもうひとつの一般的要因と結びついてい る:データの恣意的な保持と破棄である。仮定にふさわしいデータだけを集 めて、それ以外のデータは破棄するのである。

しかし、こうした慣行はどれも転置効果 displacement effectsとは無関係である。転置効果とは、テストし たカードの前後にあるカードが回答と合っていた場合に``超能力によ る当たり''としてカウントする慣行である。これによって``正答率''は大幅 にアップするのである。

関連する項目:超心理学 parapsychology


Copyright 1998
Robert Todd Carroll
Last Updated 11/21/98
日本語化 10/18/99

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