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Robert Todd Carroll

SkepDic 日本語版
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ソロッグ
Sollog

J・P・エッセネのWWWサイトでタバコやポルノとともに宣伝されているソロッグは、90年代のノストラダムスと呼ぶのがふさわしい。言うまでもなく彼はネットニュースの alt.prophecies.nostradamus を頻繁に見ている人には、よく知られた存在だ。ソロッグは未来を予言できるとされている。もっとも、彼は暴力的な死やと、暴力的なものであれ平和的なものであれ、有名人の死を好むのだが。彼の予言はあいまいで漠然とした言葉で表現されることが多く、彼は``予言が的中''した後になってから、その意味を説き明かすのだ。たとえば、彼は1995年のダイアナ妃の死亡を予言したと言っているが、それは当時彼が``月の神(つまりダイアナ)は31日に死亡し、ナポレオン(つまりフランスのパリ)へと連なるだろう''と予言したからだという。

私がはじめてソロッグのことを知ったのはマザーテレサが亡くなった日だったのだが、エッセネのWWWサイトには彼女について言及したものはなかった。私は彼にこのことをメールで訊ねたところ、彼はソロッグがマザーテレサを予言したことは alt.prophecies.nostradamus でやり取りをしている奴ならどんなバカでも知っていることだ、と返事を書いてよこした。彼の説明は、ニューヨーク市で働くある有名人が31日以内に死ぬだろう、という予言についてのものだったのだが。マザーテレサは有名人だし、ニューヨークでも仕事をしたことがある。それに彼女は31日以内に死んだだけでなく、2日めに死んだのだ!(2は1と3の間だ)。それに加えて、彼は宗教的人物が死ぬだろうとも予言していたのだ。彼の返事を読んで納得できたのは、彼の予言がノストラダムスやエリカ・チータムと非常によく似た風に聞こえるのだということだけだった。

マザーテレサの死に関するソロッグの予言は、他の数多くの``的中実績''とともに、けばけばしく飾り立てられてエッセネのWWWサイトに表示されている。彼は自作の曲を含むその他の業績もサイトで表示している。しかし彼のお好みのトピックは--売名を除けば--言論の自由らしい。彼はCIAがプロバイダーに圧力をかけて、彼のサイトの一つを閉鎖させたと主張している。エッセネはいくつものドメインネームを持っているが、これはおそらくCIAを撹乱して、その能力を使ってソロッグをやっているのがいったい誰なのか、ワシントンの天才たちに悟られないようにするためなのだろう。ソロッグは言論の自由の濫用でありインターネットの恥部だとして、ワシントンポストのライターに批判されたことがある。ソロッグは批判を真に受けようとはしない。彼はこの記事に対して激しい返答を投稿して、記事の著者を糾弾した。彼は自分を批判する者なら誰でも言論の自由の敵として糾弾するらしい。彼は、自分はslanderされたとも言っている。警官や看守の多くと同様に、ソロッグは自分をイヤなめにあわせる者をすべてバカ呼ばわりするのだ。ソロッグは自分をイヤなめにあわせる者はみんなクズ野郎だ!とも書いている。

ソロッグは自分のことを非常に頭がいいと思い込んでるし、彼を頭がいい奴だとしても間違いではないだろう。言論の自由は自分が言ったことに対する批判や非難や嘲笑からも自由だということを意味するわけではない、ということは知っている。自分の信条に対する批判を見たがらない他の多くの連中と同様に、ソロッグもまた自分を批判する者は言論の自由の敵だと主張して、その煙幕の陰に隠れてしまうのだ;彼らは自分たちが間違ってるとか邪悪だとか愚論だと考えているものの敵なのだ。ソロッグやエッセネを批判する者たちのほとんどは彼らにインターネットから出ていけとか、エッセネのプロバイダーに検閲を求めたりしているわけではないのだ。彼らはたんに彼とそのやったことをバカのやってるクズだと述べているだけなのだが、ふつう彼らはもっと礼儀正しい言葉を使って、彼が掃き溜めのゴミにすぎないことを知らせようとしているだけなのだ。個人的には、エッセネと彼の変異人格であるソロッグはたいへん野心的で勤勉ではあると思うし、インターネットがいったいどんな代物になりうるかということを示してくれていると私は思う。

ソロッグはいつまで続くのだろうか?神のみぞ知るといったところだが、ノストラダムスにに匹敵するような長期の人気を得ることはできるとは思わない。ソロッグは10月15日に法王が亡くなり、ビル・クリントンが11月13日に亡くなると予言している。正しくは、ソロッグはクリントンが11月の満月の前日に死ぬと予言している。こうした予言は真の預言者とは違って非常に具体的だし、それに預言者として不穏当な物言いだ。もちろん、もしクリントンが予言どおり死ななかったら、クリントンはこの日に霊的な死を経験したのだとか、あるいは本当に死んだのだが影武者に取って代わられたのだとか、ソロッグが今年のことを言ったと信じ込んだおまえらは全員バカだ、とか、クリントンや法王(Pope)というのはべつに大統領や法王のことではなく、もっとたくさんの月があってカレンダーも私たちが使っているものとは違う、そんな宇宙のどこか別の場所にいる別の生物のことだ、などと聞かされることになるのだろうが。

アップデート:ソロッグは法王の死の予言を的中させたと主張している。今回の彼の予言は、黒い法王あるいは悪魔の法王アントン・レイヴィーの死のことだったのだそうだ。



Copyright 1998
Robert Todd Carroll
Last Updated 11/23/98
日本語化 04/19/00

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