Robert Todd Carroll SkepDic 日本語版 |
自動筆記 automatic writing自動筆記は、霊魂や無意識に指示されて文書を書くこととされて いる。自動筆記の唱道者は、自動筆記が高次の自己やその他の知性や存在と のアクセスを可能にし、それらから情報やガイダンスを得られると主張して いる;すでに忘れ去られたデータを無意識の領域から呼び戻したり、霊的エ ネルギーを解き放って、個人の成長と解放を促すというのだ。 現代の霊魂は、ペンや鉛筆にとり憑くだけにとどまらない。彼らはたいへ ん話好きらしく、コンピュータのキーボードや、テープレコーダー、ビデオ、 テレビ、携帯電話、脳細胞など、あらゆるものにとり憑くのだ。 自己の発見や文章の書き出しを決めるときなどには、有益な場合もあるが、 現代の懐疑論者は、自動筆記を客間でやる手品とほとんど変わらないものと 考えている。ペンを支配しているのが霊魂だ考えるのは、ファシリテイティッド・コミュニケーションで介護者を通じて話して いるのが自閉症児だと考えるのと、同じことである。 無意識の欲求やアイデアの多くが自動筆記で表現されることはあるだろう が、意識下の関心以上に深いものとなることはほとんどない。書いたものを 知的かつ反省的に評価するなら、個人の成長が自動筆記で促進されることは あるかもしれない。自動筆記は、それ自体では自己の成長や有益な解放を生 み出すことはないし、それは人間の他の活動と同じである。 関連する項目:チャネリング channeling、電子音声現象 electronic voice phenomenon、コックリさん ouija board、神秘主義 spiritualism。 参考文献
Rawcliffe, D.H. Illusions and Delusions of the Supernatural and the Occult ( New York, Dover Publications, 1959). |
Copyright 1998 Robert Todd Carroll |
Last Updated 10/30/98 日本語化 12/24/99 |